「いま、そこにある富士山」を愛でる旅 Fuji, as a daily life

富士山は日本人にとって特別な存在であることは言うまでもありませんが、この日本一高い山を登って過酷さを味わうことでしか富士山の魅力を体験できないわけではありません。
その美しさを切り取ってきたかつての日本人の足跡をたどり、同じ景色を自分の目で切り取って、その雄大さや悠久の歴史を肌で感じること。また、この土地ならではのGastronomyを満喫し、伝統や文化に触れながら、富士山とともに生活してきた人々の暮らしに思いをはせること。これらも、富士山をめぐるツアーの醍醐味であり、富士山をより深くより多角度的に楽しめるものでしょう。

「風景美術館」をコンセプトにしたホテルをご存じでしょうか。日本平山頂にある日本平ホテルです。
正面に富士山を望み、清水港、駿河湾、三保の松原の絶景を一望できるロケーションで、日本観光地百選コンクールの第1位にも選ばれました。
まさに絵画のように、富士山とその下に広がる静岡の風景を丸ごと切り取ったかのような大きく開いたガラス窓が、このホテルの最大の見どころ。昼間は緑あふれる庭園やバックにそびえる富士山や駿河湾を、夜はキラキラ輝く市街の夜景を、そして早朝にはまるで絵画のような朝焼けに照らされた富士山を眺めることができます。

また、富士山を臨む場所を語る上では、三保の松原も外せません。
三保の松原は、約7kmの海岸に約3万本の松が生い茂る景勝地です。
松林の緑、駿河湾の青さと白波、そしてそこを超えた先にある富士山が織りなす風景は、古く東海道を行きかう人々をも魅了してきました。
そんな三保の松原、実は、わたしたちが目にする富士山の絵画の中で、一緒に描かれたモチーフで一番多いものが、この三保の松原だと言われています。2013年には、富士山世界文化遺産の構成資産にも登録されました。
ユネスコは、「信仰の対象」と「芸術の源泉」という2つの観点から、富士山を世界文化遺産に登録しましたが、多くの浮世絵のモチーフになったことはもちろん、この三保の松原は富士山信仰を推し進めるうえでも大きな役割を担っていました。
富士山信仰を民間に広げる目的で作られた「富士山曼荼羅図」には、富士山の麓にたくさんの三保の松原の松の木が描かれています。ここからも三保の松原は、「富士山登拝の玄関口」とされていたことが示されており、その影響力は大きいものだと考えられていたのです。
三保の松原に伝わる「羽衣伝説」の話に登場した、羽衣がかかっていたとされる一本松も、三保の松原に存在しています。御穂神社の御神体ともなっており、言い伝えと現実がリンクする、神秘的な場所です。

三保の松原の画像

そんな富士山とともにある風景を楽しみながら、伝統文化や食を楽しめる旅はいかがでしょうか。Best of the Fujiでは、先述した日本平ホテルで美しい富士山を眺めながら、その壮大さはもちろん、ホテルがどのようにこの風景をチョイスしたのかなどのストーリーを聞くことができます。夜景を楽しみながらカクテルをいただいたりといった体験もここではごく普通のエクスペリエンス。さらに、久能山東照宮、三保の松原といった、富士山にかかわる観光スポットを巡りながら、日本一のマグロと評判の末廣鮨のマグロ体験も!うなぎやてんぷらの名店も多数で、日本が誇るGastronomyも満喫していただけます。
より踏み込んだ富士山の魅力を楽しめるBest of the Fujiの企画、ぜひおすすめいたします。